西野カナの曲が売れる理由

ここ数年の歌姫といえば西野カナでしょう。歌手というものは時代と共に人気が変わって行きます。私が小さい頃には当然西野カナは歌手としてデビューしていませんでしたが、現在でその存在を知らないという人はいないでしょう。(歌を知っているかという話になるとまた別ですが) 今回はなぜ西野カナが人気なのかというところを、俺の妄想として書いていこうかと思います。

 個人的に感じるコンセプト

西野カナが歌う曲のコンセプトについてですが、個人的に感じることがあります。それは基本的に歌詞がとても簡単であるということです。ネットでの書き込みなどを見ていると面白いのですが、「中身がすっからかん」という言葉と共に批判されていることが多いです。確かに西野カナの歌には、「会いたい」というキーワードが多く含まれていますが、「会いたいけど会えない」という言葉に対して、中身がないということはどういうことでしょうか。そのままの意味で取れると思うんです。上記でも書いたとおり、歌詞が非常に簡単でシンプルであり、誰が読んでも「会いたいけど会えない」ということがわかるということが西野カナが歌う曲のコンセプトだと思っています。

 

中身がある歌とは?

先ほども西野カナの曲に中身がないなんて話をしましたが、「会いたいけど会えない」というフレーズに中身がないというのなら中身のある曲というのはどんな曲のことを指すのでしょうか?それは人それぞれだと思いますが、歌詞の内容が一通りの意味ではないものをあらわしているのではないかと考えています。例えば、「会いたい」ということを「歩いている」という言葉に変え、「会えない」ということを「たどり着かない」という歌詞に変えたとしましょう。「会いたいけど会えない」→「歩いているどけまだつかない」と変わります。このとき、聞き手は、なんと解釈するのかという話になります。どこに向かって歩いていて、どこに着かないんだろう?とそのまま解釈する人もいれば、彼氏のところに向かって歩いているけど会えないんだろう。と解釈する人も、更には全く別の解釈をする人もいるかと思います。要するに、中身があるとかないとかというよりは、複雑か複雑じゃないかの違いなんじゃないかと思っています。

 

 

どっちが優れているのか

シンプルな歌詞と、複雑な歌詞はどちらが優れているのかという話ですが、それは世代によって違うでしょう。1方向でしか捉えることができないシンプルな歌詞は、大人には好まれないかと思います。逆に作者の意図など全くお構い無しに、自分で勝手に歌詞を解釈して「いい歌だ」なんて思える複雑な歌のほうが人気が出るのではないでしょうか。しかし、作者の意図も関係なくなりますし、聞き手にとっては意味のわからない曲になってしまったりする欠点もあります。これはどちらがいいということはないと思っています。

 

 

中高生に人気

西野カナは中高生に絶大な人気があります。ここまで私の妄想を読んできていれば、もうわかるかと思いますが、中高生の読解力にドンピシャな歌詞なのです。恋愛に関する思いを複雑に書き表してもそれはまだ幼い彼女らに届かないのです。シンプルでそれ以外意味の取りようがない歌詞であれば、誰でも共通に認識することができ、共有することが出来ます。それが人気の秘密なのではないかと考えています。大人が聞けば深みのない曲と感じるということも納得できるのです。

 

 

西野カナはかなり策士

西野カナの作詞は策士と駄洒落を言っている場合ではありませんが、これは意図的に理解できるようなシンプルでわかりやすい言葉を並べていると思っています。実は西野カナの曲は、全て簡単な言葉が使われているわけではないのです。ところどころに比喩表現が含まれていたりします。これは次回の記事で書こうと思っています。

 

 

最後に

学生時代に西野カナを好きだった人たちは、大人になったときに何でこの曲が好きだったんだろうと思うかもしれません。それはその人の知能が向上したからということかもしれませんね。様々な言葉を理解してくるとこの曲は物足りないのかもしれません。私自身も彼女が売れ出した頃にはすでに20歳近くだったので、私の周りでは全く流行りませんでしたし、歌もしりませんでした。音楽を聴くことの多い中高生あたりをターゲットとして狙いを絞っている西野カナは非常に策士だと感じています。そして何気に歌がうまい。ライブ映像を見てみたんですが、音程を全く外さないんですね。すごい尊敬しました。大物ぶったアーティストよりよっぽど上手いと思います。次回は、もう少し深く掘り下げていこうかと思います。