社会で必要なのは勉強ではない

不良をやめられない人にとってなぜやめられないかといえば、様々な要因があるとは思いますが、一つは勉強が苦手だからと思っているからです。もちろん勉強ができるということは重要な要素ではありますが、社会において「勉強」という意味ではそれほど重要ではありません。今回はその辺の話をしていきます。

 勉強はそれほど重要ではない

「俺は勉強できないから体を動かすしかない」なんていう人がよくいます。この人はすでに成人しており、社会人として働いている人の言葉ですが、そう言い表すのは間違っていると思っています。勉強できないから体を動かす仕事をしているわけではありません。スタートラインに立つまでに不良の道を外すことができなかったからそうなっているのです。スタートラインとは人それぞれあるかもしれませんが、高校卒業くらいをイメージすると良いかと思います。

 

勉強が勉強がと言いますが、はっきり言って高校、大学で学んだ知識を会社で役立てるのことはほとんどありません。よく言いますよね?「こんな複雑な数学を勉強して何の意味があるのか」という話です。大学で専門的に学び、それを生かした会社に入ったとしてもほとんど役に立つことはないでしょう。それくらい社会で必要な知識は別物です。ですので、「不良をやっていて勉強が・・・。」という人でも、社会に出れば知識的にはそこらへんの人と変わらないのです。では学校では何を学んでいるのでしょうか。

 

学校と社会の違い

仕事になれば、利益を生まなければいけませんし、時間も少ない上に、安全も考えなければいけません。ただ無条件に物事を達成するだけではダメなのです。先輩に指導してもらったりして、「絶対にこの日までに終わらせるぞ!」なんて話になれば、どんなおバカさんでも協力して達成することができるでしょう。

しかし、学校はどうでしょうか?まず、学生にとって全てはテストの点数です。この点数が低ければ留年してしまい、ギリギリでも達成できれば無事卒業できるわけです。そして、一緒に学ぶ友達はいますが、テストは基本的に個人戦です。協力して成し遂げるということはできないのです。

 

 

学校で学ぶもの

学校で学ぶことは、国語数学理科社会の理解を深めることではありません。テストでどうやって必要点数を取るかという手段を学ぶのです。もちろん結果的には、理解は深まり自分の知識になるわけですが、それが目的ではないと思っています。

例えば、テストが10科目あったとしましょう。3個赤点を取ってしまったら留年するとしたら、あなたはどうしますか?これにはいろんな答えがあります。代表的なものでいえば、「全て勉強して合格する」ということを目指すでしょう。これは正しいことです。しかし、「2個は捨てて8個で合格する」という答えもあると思います。「勉強」というカテゴリで考えれば、当然全て合格したほうが「頭がいい」ということになりますが、社会人的に考えてみるとどうでしょうか?「8個でこの仕事を終わらせ、本来2個分に使わなければいけない時間を別のことに回す」というふうに解釈すると、こっちのほうが仕事ができるという見方もできませんか?

 

さらに極端な話をしましょう。勉強に時間のかかるテストから捨てていき、それでも時間がかかるものをカンニングで突破したとします。これは許されることではありませんが、実際には見つかっていないだけでかなり多くの人が利用してきたことだと思います。これでさらに何教科分は時間が作れてしまったりします。

 

これはテストに合格するという目的を達成するための「手段」なのです。ばか正直に勉強することも一つの手段ですし、勉強できる人にくっついて行って勉強を教えてもらうことも手段。善悪は置いておいて、カンニングして合格を目指すことも一つの手段なのです。自分の能力と、使える時間がどれだけあるのかを考えて、最も最善な手段を選ぶということを学ぶのです。

 

ここでは10個を8個合格するという話をしましたが、赤点ギリギリという考え方でもいいのです。59点から赤点なら100点取る勉強をする必要はないのです。60点を取れる勉強ができれば十分ということになります。

 

 

余った時間は何に使うか

これは本当に自由です。不良行動でもいいですし、アルバイトでもなんにでも使えばいいでしょう。それによく考えてください。上記の例で10個のテストの話をしましたが、全ての教科で高得点を取るために、毎日毎日勉強している人と、勉強はほどほどにし、遊ぶためにギリギリを狙っている人と比べたら人としてはどちらが魅力的ですか?もちろん一途に勉強!という人を魅力的と思うかもしれませんが、頭もそこそこいいし、遊びも知ってて、学生の割にお金も持ってるなんて言われたらそっちの方が優秀と考える人だっているでしょう。そして社会人になってスタートダッシュが効くのは間違いなくオールマイティな方です。

 

 

最後に

ここまで勉強は中途半端にし、できるだけ遊べと言ってきましたが、これはあくまでも不良活動を続けながら学校を卒業するという話です。一流大学に入りたいのであれば、全ての教科で点数を取らなければいけないでしょう。不良活動なんてやってる場合じゃありません。そこまでマジでやりたくないけど、将来使われる側には立ちたくないという不良は、バランスよく遊びと勉強を両立しなければいけません。もちろんとっとと不良を止めることが一番重要ですが、そう簡単にはいかないでしょう。周りとの付き合いもあるかと思います。

社会に出ると全て「どうやってこの仕事を終わらせようか?」ということを考えていきます。要するに「終わらせる」という目的に対して「手段」を考えるわけですね。その時に、道筋を組み立てられないとしたらそれは勉強できるできない以前に使えない人間です。もちろん会社なら協力作業なので先輩がバックアップしてくれるでしょう。しかし、手段を考えられるかどうかということは非常に重要ですので覚えておいてください。