シャープ 人工知能AIoT搭載冷蔵庫「SJ-TF49C」発表

ちょっと面白い冷蔵庫を発見しました。最近何かとAIといわれる時代ですが、家電にもAIは使われています。シャープが3月14日に発表した冷蔵庫もAIが搭載されているものです。この製品の特徴から何が足りないのかということを個人的に意見したいと思います。

 本製品の特徴

この製品の特徴は簡単に書くと、

  • ねぎらいの言葉を掛けてくれる
  • 献立を提案してくれる
  • 足りないもの、なくなりそうなものを教えてくれる

などなど、自分の生活リズムから冷蔵庫が様々提案してくれる製品となっています。こんな機能が欲しかったかといわれると、全然欲しいとは思わないでしょう。まぁあると便利かなと思うかもしれませんが、値段が350,000円とかなりします。これはあくまでも実験機という位置づけだったとしたら、ゴールはどこにあるのでしょうか。

 

 

結局面倒くさい

この製品はアプリと連動しているようです。冷蔵庫の中に入っているものを登録しておくと、冷蔵庫が献立のアドバイスをくれます。しかし、問題は、冷蔵庫の中の物をどうやって識別させるかというところがポイントだと思っています。自動で入れたものを識別していくという機能であれば、すばらしいことですが、結局は音声やら手入力で何を入れているかを識別させていくものだと思います。そうなると今まで以上に面倒ですよね。たくさんの買い物してたくさん冷蔵庫に入れていく際、全て登録していくんですから。最初は面白がって使っていくかも知れませんが、そのうち飽きて使わなくなることが予想できます。

これが「倉庫」なら問題ないのです。基本的に中の物はなくならず、どんどん増えていくわけですから。しかし、冷蔵庫はほとんどが消耗品です。常に入れ替わるため、せっかく認識させてもなくなってしまいますので、何度も何度も認識させなければいけません。

 

 

予測機能が搭載されている

例えば10日に1回位のペースで、ビールを認識させている家庭なら、10日たつちょっと前に、「ビールをそろそろ買う時期じゃないですか?」とアドバイスされるわけです。あくまでも残量を確認して提案してくるのではなく、今までのリズムを読んで提案してきます。もちろん買ってきた際には認識させることが必要です。仮に出張が多く、この10日間はビールを全然飲まなかったという状態だったとしても提案はされます。「別に提案されるだけじゃん」と思うでしょうし放っておけばいいのですが、機能としてはイマイチだと思いませんか?「冷蔵庫の中物が少ない」ということを教えてくれるのはありがたい機能だとは思うのです。しかし、その情報は予測でしかなかったり、登録が面倒だったりと後ちょっとだと思うのです。

 

 

同時に開発するべき構造

AIの技術を進歩させるということは非常に重要です。しかし、この冷蔵庫を最終的にそこそこ使えるようなものにするためにはカメラが足りないと思っています。「また冷蔵庫に変なものをつけて」と思うかもしれませんが、別に自撮するためのものではありません。冷蔵庫内のものを写すカメラです。このカメラに写るものを判別するAIを育てるべきだと思います。また、複数のカメラでもいいし、一つのカメラが冷蔵庫の中を動き回ってもいいのですが、冷蔵庫内全体の内容物、残量を認識し、自動で登録していくというシステムがこういった冷蔵庫には必要不可欠なのではないかと思っています。

 

 

これによって出来ること

カメラが搭載され。自動で登録し、残量も自動でカウントされるようになると様々なことが可能になるのではないでしょうか。

  • 実際に冷蔵庫内にある食材を用いた献立の立案
  • 遠隔地から冷蔵庫内の残量を確認
  • 同一の食材の保管期間の確認(賞味期限)
  • 実際の内容物から考察した買い物リストの作成
  • あと〇〇があればこんなものが作れますリスト

などなど、まだ他にもあるかもしれません。この辺は全て今回発売される機種でも搭載されているような気もしますが、あくまでも予測です。また複雑なパッケージなど自動で認識できないようなものは、カメラで1度だけ覚えさせその後は自動で登録するということも出来ると思います。カメラで認識できるだけでこの冷蔵庫は非常に使えるものになるのではないでしょうか。

 

 

最後に

AIの能力を向上させることも重要だとは思いますが、同時にカメラの機能も向上して欲しいして欲しいと思います。これが標準的になると、350,000円という価格もだいぶ下がってくるのではないでしょうか。ただ、問題もあるかもしれません。冷蔵庫に何が入っているかを覚えることもなくなったり、何を作るかを考えることもなくなるかもしれません。他にもAI家電が増えていき、自分で考えることも少なくなっていくのかもしれません。それでも便利を求めるのが人間です。これからもっともっと便利な世の中になっていくでしょう。