レッドレンザー XEO19Rの評価 このヘッドライトは買いか!?

ヘッドライトのメリットは両手を開けたまま手元を照らすことができるという部分です。ただ暗い道を歩くだけということであれば手で持つタイプの懐中電灯で問題ありませんが、暗い中で何か作業をしようと思うと両手をフリーにしておいたほうが何かと便利です。今回はレッドレンザーから発売されているヘッドライトのフラッグシップモデルXEO19Rのレビューをしてみたいと思います。

 

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XEO19Rの特徴

細かい仕様などはホームページを参照してもらったほうがわかると思いますが、大きな特徴として

  • 2眼である
  • 明るさが2000ルーメン
  • 防水性能がIPX6

といった部分になるかと思います。XEO19Rとは別のラインナップでHシリーズというものがありますが、こちらを使っている方は多いかと思います。こちらは単眼で最も明るい機種は1000ルーメンとなっており、値段はXEO19Rの半分以下です。上記のメリットと、その他デメリットを合わせてHシリーズの最高峰H14R.2を超えられているのかということが購入するポイントになってきます。

 

2眼と明るさ

ヘッドライトは単眼で十分といえば十分です。レッドレンザーに限らず、多くのヘッドライトは集光したり、拡散したりすることができます。XEO19Rは2眼あるわけですが、それぞれ独立して光の焦点を変えることができます。たとえば右側が集光、左側を拡散といった形で一度に両方の恩恵を受けることができます。それぞれ変更した状態としては、

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このような形になります。左右に黄色のレバーがありますが、それを180度回転させることで、集光拡散を選択することができます。もちろんどちらも集光したり拡散したりすることも可能です。それではそれぞれどういった光方になるのか確認してみます。

 

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これがどちらのレンズも拡散した場合の光です。比較対象がないのでサークルの大きさはわかりにくいかもしれません。この状態では1000ルーメン拡散、1000ルーメン拡散ということで2000ルーメン拡散といったイメージになるかと思います。大きな空間を捉えるのに便利ですね。

 

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次に集光×2です。左側に少し光が見えていますが、こちらは室内の照明なので関係ありません。遠くを確認したいときはこの状態がよいでしょう。

 

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最後に集光と、拡散を同時に使った場合です。大きな薄いサークルの中に強い光の小さなサークルができます。2眼のメリットはこの光らせ方ができることに尽きると思っています。両方拡散や、集光するということであれば、単眼で2000ルーメンといった製品を作ればいいわけです。(技術的に作ることができるかわかりませんが)ですのでこういった光らせ方をしたいという方は2眼タイプのヘッドライトが必要ということになります。

ちなみに明るさに関してはとても明るいです。2000ルーメンとありますのでそこらへんのライトとは比べ物になりません。ただ、これをとても明るいと感じるか、普通と感じるか、意外と暗いと感じるかは個人の感覚にもよります。とはいえ、ルーメンという単位で比べる以上、低いルーメンのライトがこれより明るいということはないので、2000ルーメンとあるならば、それ以上でもそれ以下でもないということになります。

 

防水性能

XEO19Rの防水性能はIPX6という規格になっており、

あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)

圧の高い水がかかっても問題ないということですね。圧の高い水が飛んでくるシチュエーションは早々ないのでこの防水効果を発揮することはないかもしれません。水中でも使える防水性能はIPX7からなので水の中で使うということも基本的にはできません。もしかしたら多少入っても問題かもしれませんが、自己責任でという感じですね。

ちなみにH14R.2の防水性能はIPX4という規格です。これは

あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない(防沫形)

 雨程度を想定するならIPX4でも十分といえます。高い水圧の水が飛んでくるような特殊な環境で使うようであれば、当然XEO19Rがよいということになります。

 

重量とバッテリーの持ち

ここからはデメリットになります。XEO19Rはとにかく重いです。カタログ値では、478gとなっており、頭の上に500mlのペットボトルを載せているような感覚となります。何が重いのかというとバッテリーです。8割くらいはバッテリーの重さによって478gという数字になってしまっています。

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H14R.2とバッテリーのサイズ的にも倍以上あるかと思います。バッテリーは後頭部に装着されます。装着すると、なんだか頭を後ろから引っ張られているような感覚になります。もちろん重すぎて耐えられないというわけではありませんが、やはり少し重いなと感じてしまうことでしょう。しかし、解決策がないわけではありません。付属品の中に延長ケーブルが付いています。これを使ってバッテリーを腰にぶら下げたりリュックのバンドに取り付けたりすることが可能です。

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長時間使うことを想定するなら腰などにバッテリーを装着したほうが疲労としては少なくなると思いますが、つけたり外したりといったことをする場合はやはり面倒です。洞窟探検位するつもりならどしっと腰につけるのでしょうが、洞窟探検する人はそうそういないと思います。私の場合、バッテリーは基本頭につけて使うかなという感じです。違和感はありますが、耐えられないレベルではないので。ただし、工事用ヘルメットなどにつける場合はあまりお勧めできないと思っています。というのもヘルメット自体もそこそこ重いので、XEO19Rと合わせて1キロ近いものを頭に載せなければいけません。8時間労働した場合その疲労は相当なものになるかもしれません。もしバッテリーを腰につければなんて思っている人も注意です。ヘルメットを外すたびにケーブルも引っこ抜かなければいけません。それでも使いたいという方はそういった面倒くささや重さと付き合っていかなければいけません。

それから電池のもちですが、XEO19Rは最小4時間、最大20時間となっています。H14R.2は、最低6時間、最大35時間ですので電池はXEO19Rの方が大きいのにH14R.2よりも長く光らせておくことができません。この辺も使い方次第では重要な選定ポイントになるかもしれません。私個人としては4-20時間で十分なので問題ないと思っています。最大パワーで光らせておくことはまずないと思いますので。

 

値段

一番のネックとなる部分になるかと思います。XEO19Rの値段は定価で48,000円+税です。定価で購入すれば総額50,000円を超えるヘッドライトということになります。ヘッドライトにここまでお金をかけるくらいならもっと別のものを充実させたほうが良いと思う方が自然でしょう。ちなみにHシリーズの最高峰H14R.2は16,500円+税です。なんとXEO19Rと比較して3個も買えてしまうと言う事になります。この差額31,500円に、+1000ルーメン、2眼、防水性能の価値があるのかという話ですね。しかも重いですし。

 

買いか!?

はっきり言います。普通に考えて必要ありません!!!

重いし使い勝手は悪いし、拡散と集光を同時に行うメリットもあまりないですし、それでいて値段が5,000円位の差なら考えるところでもありますが、差額は31,500円です。それだけの価値はないです。でも私は満足して使っています。それはなぜか。このヘッドライト、XEO19Rがロマンで溢れているからです。2000ルーメンという数字、意味の薄い2眼、高水圧に耐えれる防水性。どれも必要性はまったく感じますが、私はそんなXEO19Rが大好きです。ロマン砲をぶっ放したい方は是非買ってみましょう!!